2012/03/11

独自に面白いということの素晴らしさについて

「英国王のスピーチ」をスターチャンネルでみて、「戦火の馬」を劇場で見た。
3月はそのほかに「ヒミズ」もみたので、月に3本も映画をみたことに! 映画が苦手な私にとってはかなり希なことであります。

英国王は第二次世界大戦開始ごろ、で戦火の馬は第一次世界大戦のはなしなのだけど、どちらも英国という点で共通しているのでちょっとつながったりしていますね。

映画の感想をうまくいえる気がしないのでそれはしないんだけど、それぞれの映画で面白かった点がありました。

「英国王のスピーチ」は吃音に悩むヨーク公がスピーチの訓練をうける話で、面白かったのは、英国王になったヨーク公が、これから開戦するにあたって敵対するヒトラーの演説の映像をみて「パパ、なんていってるの?」「わからないがスピーチがうまいな」というやりとりがあった場面。

「戦火の馬」は農家の息子が育てたサラブレッドが戦場でたくましく生き延びる話で、面白かったのは有刺鉄線に絡まって動けない馬を呼び寄せようと、英国軍が指笛なり歯をカチカチ鳴らせたりしているところ。そしてその馬を助けるためドイツ人とイギリス人が力を合わせるところ。

ヒトラーの演説も、戦争のシーンも、いずれも何度も何度も映画で扱われてきたものだけど、英国王の感想や馬を助けるなんてシーンは今までの映画にはなかったものであるはず。よくありきたりな題材を「違う角度から」みてみる、という言い方があるけれど、この二つの映画で面白いなあと思ったところはまさにそういう視点の設定をしたからこそ生まれた「独自のおもしろさ」であるなあということに気づいたのでした。 たぶんこれまで何度も「これは新しい!」というおもしろさを経験していると思うんだけど、ここ最近ようやくそれを「ああこれが『変わった切り口』というやつか」と認識したのです。それだけっちゃそれだけです。この話でしかありえない展開、というのがこんなにも大切なものなんだなあというか。つくったひとが頭の中で考えたユニークさというよりは、その話自体が呼び込んできたおもしろさという感じがしたのです。そして私はそれが大好きです。

私の絵にもでてこないかなそういうの。

というのをふと思ったので書き付けておきます。


ところで軍服とか戦闘機とかが大好きな兄貴から戦争にまつわる武器や軍服のエピソードきいたけど面白かった。日本の銃はメーカーによって弾のサイズがかわったりしてつかいづらかったとか、ドイツ軍は最初にてっぺんがとんがってるヘルメットをかぶっていたので敵にみつかりやすかったとか。

第一次世界大戦では塹壕同士が向かい合って、旧式の戦い方で戦争をしていたので人間ドラマがうまれやすかったんだそうです。「戦争」というと第二次世界大戦のほうが多く描かれることが多いので、第一次についてはあんまり知らなかったんですが、なるほどそれなら馬を助けるため敵同士が歩み寄る、なんてことも実現しそうな雰囲気。最初映画で見たときは「平和すぎやしないか?」と思ったんですが、現実でもクリスマスの時はみんなで祝ったり……したとか。ほんとかな(笑)


あ、あと馬がかわいいってだけで競馬の番組をぽけーっと見たこともある私にとっては馬がかわいそうなシーンはつらかったです!犬ネコは平気だけど馬はあかん。

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